第3回プロジェクト未来遺産に登録認定!

《登録認定プロジェクト》

NPO法人 足尾に緑を育てる会

渡良瀬川源流の森再生プロジェクト‐足尾銅山の荒廃地に植樹‐

 栃木県日光市足尾町は約400年もの間銅山と共に歩んできた町です。足尾銅山は、日本一の銅山として国の経済を支える一方で、銅の精錬過程で排出される亜硫酸ガス等により木々を枯らし、周辺の山々は荒廃してしまいました。

 

 「NPO法人 足尾に緑を育てる会」は、「足尾の山に100万本の木を植えよう」を合言葉に、この荒廃してしまった源流の森を再生しようと地道で息の長い緑化活動を展開しています。


〈選考理由〉

 日本のみならず世界の環境問題の原点となるプロジェクトであり、国土交通省・林野庁・栃木県・地域住民・観光客・小中学校・大学の産・官・学・民の連携と今後100年を見据えて子供と共に行う壮大さ、また日本だけでなく世界のモデルとなりうる環境復元活動である点が高く評価されました。


■未来遺産運動とは?

 100年後の子どもたちに、長い歴史と伝統のもとで豊かに培われてきた地域の文化・自然遺産を伝えるための運動です。

 

■プロジェクト未来遺産とは?

 未来遺産運動の活動の一環として実施し、長い歴史を超えて人々が紡ぎ続けてきた文化遺産や自然とともに生きる知恵や工夫の中でつくりあげてきた自然遺産という豊かな贈り物に光を当て、それらを未来に伝えていこうという人々の意欲を活性化させることによって時代を切り拓いていこうとするものです。

 日本ユネスコ協会連盟では、未来に伝えたい地域の文化・自然遺産を守る市民の活動を「プロジェクト未来遺産」として毎年10件を登録、それを推進する人と地域を日本全体で応援する仕組みをつくります。

 

■世界遺産との違い

 世界遺産は、地球の生成と人類の歴史によって生み出され、過去から現在へと引き継がれてきた貴重な宝物(不動産)です。国連の一専門機関であるUNESCOが1972年、第17回総会で「世界遺産条約」を採択し、貴重な文化遺産、自然遺産を次の世代へ受け継いでいくための国際協力の枠組みを作ったものです。

 未来遺産運動は、日本ユネスコ協会連盟が2009年度から開始した、100年後の子どもたちに、長い歴史と伝統のもとで豊かに培われてきた地域の文化・自然遺産を伝えるための運動です。

 

未来遺産運動