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足尾の観光資源化の課題

 ご存知のとおり石見銀山は、2007年に世界遺産として登録され、多くの観光客を引きつけています。また、神子畑選鉱場跡(兵庫県朝来市)は、2017年4月に日本遺産として認定されたことで、注目の観光スポットとなっています。

 ここ足尾銅山を擁した日光市足尾町の場合も、世界遺産登録などに向けた準備が進んでいるのも事実。その進捗状況とは別にして、渡良瀬川流域の市民社会が一体となって、足尾に緑を蘇らせるために始まった「足尾に緑を育てる会」は、上記のような観光資源化に反対をするわけではないが、やや複雑な心境を抱いている。

 渡良瀬川の上流と下流の間で、加害者と被害者という意識があったこと、いまでもその影響が残っていることが、ときに思わぬ影響をもたらしているのだ。

 「下流の人がどれだけ大変な思いをして、土を醸成し苗を育て、足尾を植樹のために訪問しているのかもっと理解してほしい」「清らかな渡良瀬の水のありがたい恵みを受けているのだから、上流域の緑化に協力するのは当然だろう」「足尾の山を破壊した責任者こそが、緑化事業を負担すべきであり、それ以外の人間は緑化に協力などすべきではない」などなど、実にさまざまな思いを耳にします。

 環境問題が世界的な焦点となっている昨今、過去の加害・被害の問題を等閑視するわけではありませんが、市町村の枠、上流下流といった区別なく、地球規模の視野で、人間が壊した自然をどうやって人間が再生できるのかに、当会は最大の関心を持っております。

 こうした取り組みが、過去の対立なども含めて、多くの人々の関心を引き寄せる、その結果、地域に対する観光資源の提供ができればいいなと考えております。

私たちの活動が登録されました

プロジェクト未来遺産

日光ブランド認定

 私たちの活動が日光ブランド“環境分野”に認定されました。

足尾に緑を育てる会は、2018年1月より、Panasonic NPOサポート ファンドの助成を受けています。