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対立を乗り越える努力

 パレスチナ生まれの医師アブルエーシュの自伝、『それでも、私は憎まない』(亜紀書房、2014年)は、被害者・加害者の対立を乗り越える難問に対する、一つの対応を示してくれている。

 医師の仕事は病気や怪我をした人を直すこと。パレスチナ人だろうがイスラエル人だろうが関係ない。そうしたアブルエーシュの活動に対して、「敵に味方するのか!」という非難や叱責は当然ある。そうした声に対して医師アブルエーシュは、「憎しみは病と同じ、それは悪い影響しかもたらさない」と答える。

 悲劇的なことに、アブルエーシュは実の娘たちを、イスラエル軍による不当な攻撃によって殺されている。ばらばらになった娘たちの遺体を手にしてアブルエーシュは、「それでも私は憎まない」という言葉を絞り出した。

 「足尾や緑を育てる会にまったく関係ない」という人もいるでしょう。でも、先のブログに書いたとおり、足尾の緑化に訪れる人たちの考えはさまざま。過去の被害と加害を意識している人もいれば、そうした利害関係とはまったく無関係の人たちなどなど。

 そうした利害関係とは別な次元で、まずは人間が壊した自然を、人間の叡智によってどこまで回復できるのか、どれほど時間がかかろうともそれに挑むことに注目していくこそ、「私は憎まない」といって活動を続ける医師、アブルエーシュが教えてくれている重要なポイントではないでしょうか?

 

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足尾に緑を育てる会は、2018年1月より、Panasonic NPOサポート ファンドの助成を受けています。