立松和平 談話

心に木を植えよう

 ぼくの曾祖父は生野銀山から仲間三人と足尾にやってきた坑夫です。そして足尾銅山の隆盛の中で生き、足尾に住みつきました。ですから、ぼくは子どものころから足尾にはよく来ていました。そうしたこともあり、植樹デーには毎年欠かさず来ています。

 見渡すかぎり岩だらけのハゲ山がつづく足尾の山に木を植えるのは、けっして楽ではありません。石ころの地面には、スコップもうまくはいらないのです。苗木や土を険しい斜面に運び上げ、汗をかきかき3000本の木を植えて、谷の反対側から自分たちの仕事を眺めます。まるで象の背中にバンソウコウを貼ったかのように、ほんの小さな印がついているばかりです。自然は本当に大きいのです。

 それでも私たちは、木を植え続けていきます。百年以上かかって傷めつけられてきた足尾の山に緑を取り戻すには、焦らずゆっくりしつこく一本一本植林していくよりほかにありません。役所が予算を使って植えた千本より、千人が一本ずつ植えた苗木のほうが貴いと、私たちは知っています。なぜならば、私たちは山に木を植えると同時に、私たちの心の中にそれと同じ数だけの木を植えているからです。心の木もずいぶん育って楽しいことこの上ありません。

 これからも、みんなで一緒にやっていきましょう。

 

※このメッセージをいただいた後、2010年2月8日に立松さんは急遽されました。謹んで哀悼の意を表すとともに、立松さんの志をみんなで引き継いでいきましょう。

第21回春の植樹デーチラシ(JPEG)
2016syokuju.jpg
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